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肥満大国アメリカ

 日本に住むアメリカ人の多くは毎年行われる健康診断の結果に悩まされています。毎年のように「肥満」判定を受けることが多く、そのことに対して不満を持つ人がいます。肥満は英語でObesity、肥満であることをObeseと言いますが、 ”I know I’m not small, but I’m not obese!” (「決して自分は痩せてはいないが、肥満ではないよ。」)と言い張るのです。私も日本人的感覚に欠けている部分もあるので、「確かにそうかもね。」という反応をしたりしますが、なぜ納得していたのか最近になって気付きました。それは日本とアメリカで使われる肥満度の判定基準の違いにありました。

日本のBMI (Body Mass Index=体格指数)による適正体重は18.5~24.9で、25を超えると「肥満」という判定になります。ですが、アメリカで定められている基準では適正体重と肥満というカテゴリーの間にもうひとつカテゴリーが設けられています。これが”overweight”というものです。これは25.0~29.9までの範囲のことで、「過体重」という意味になります。BMIが30を超えて初めて「肥満」という判定になるわけです。ですのでアメリカでは過体重判定だった人は日本では肥満という判定をされてしまうのです。”Obese”と言われるよりも”overweight”と言われた方が「やさしい」表現になりますので「あなたは肥満です。」と診断結果に書かれてしまってショックを受ける人は多いようです。

そのように言われてショックを受けるのも仕方ないのかもしれないのですが、近年のアメリカの肥満度の統計をみるとさらにショックを受けることでしょう。2016年にCDC(Center for Disease Control and Prevention=<米>疾病対策センター)から発表された統計によりますと、 2013~2014年度には肥満率は全人口の37.8%ということでした。全人口の3分の1がBMI30以上の肥満ということになります。これに日本でいう肥満であるBMI 25.0~29.0の人口を入れたら70%以上になるという統計になっています。この現状を考えますとアメリカが「肥満大国」と呼ばれても仕方のないことですね。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。