看護師としての経歴
看護師の仕事の経歴はクリニック(内科、産婦人科)に1年、総合病院の外来と病棟で2年の3年間の実務経験があります。現在は亜急性期の混合病棟にて様々な病態の患者さんを担当しています
現地では、セミナーで講演をされた森本さんに案内をしていただきました。 日系のクリニックは首都プノンペンの一等地で最も賑わっている一角にあります。クリニックの内部は自然光が入り明るく、居心地良く感じられました。受付にはカンボジア人と日本人が常在し、電話での問い合わせや来院する患者さんに合わせて英語、日本語、クメール語(カンボジア語)、中国語が使われていました。症状を抱えて来院される患者さんに対し、母国語で迅速に対応できることは、医療の場では大きな安心感につながることを実感しました。看護師についても、カンボジア人と日本人の看護師が常在しており、スタッフ間は英語を共通語として業務が行われていました。医師の指示や点滴、内服薬の確認など英語でダブルチェックを行っており、特に薬に関しては日本の薬と現地の英語表記の薬があり、間違えがないように念入りに確認をしている様子がみられました。その他にもカンボジア人の検査技師もいて、採血、レントゲン、内視鏡、形成外科や耳鼻咽喉科で使用される手術室も整っていました。クリニックが一軒家ということもあるのでしょうが、とてもアットホームな印象を受けました。
また現地の国立病院と今年の10月に開院したばかりの日系病院の見学もしました。 国立病院はカンボジア国内から患者さんが訪れ、何棟もの建物が連なる大規模な病院でした。患者さんと付添いの家族で病院内は人が多く、芝生の木陰やベンチなど至る所に家族単位で待機している様子が印象的でした。カンボジアでは家人が病気になると、家族総出で病院に行く習慣があると聞きました。入院中も、医療処置以外の生活援助の殆どは家族がケアを行い、家族単位で病院に寝泊まりするため、病院内にもたくさんの人がいるのです。一方で日系病院は、建物が真新しく、最新の設備に圧倒されました。日本人メディカルスタッフも多数おり、経済発展著しいカンボジアを象徴するような病院だと感じました。
現地を訪れ、カンボジアは街並みや生活ぶりから貧富の差が大きく、また医療は諸外国の発展途上国比べ出遅れていることを感じました。約40年前のポルポト派政権の影響の名残を実感できます。 今回、クリニック、病院と見学し、この国で今後どんな医療が求められ、どのように医療が広がっていくのか興味を抱きました。また私自身についても、もしこの国で働くとしたらどのような看護をしていきたいかを、今一度考えるようにもなりました。
私が受講した看護英語コミュニケーション講座で使用したテキスト「Nursing English in Action」は、スタッフの動線のもっとも目に付く場所に置いてあり、すぐに見られて、確認ができるようになっていました。実際に問診や処方説明などを英語でやり取りする際には、テキストのセンテンスに沿っており、また医療用語の確認にも用いられ、実用書として活用されていると思いました。
時間があるときには、カンボジア人看護師が先生となり日本人看護師の英語上達のために医療英語のレッスンを行っているともお伺いしました。
もし私が、このクリニックで働くとしたら、このテキストは実用書として欠かせないものになると思います。クリニックの実務で使用されている語彙やセンテンス、会話の内容が良くまとまっており、すぐに活用できると思いました。
プノンペンは日々変化している街であることを見ることができましたし、カンボジア人の笑顔や素朴な人柄にとても惹かれました。街並みや暮らし、経済など様々に混在するなかで、発展は著しく、前向きな部分に目が行きがちですが、その反面、日々の貧困から抜け出せない現状も目の当たりにし、今ある現状をしっかりと認識することが大切だと思いました。
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2016年10月に行われたIPEC看護英語セミナーに参加したのがきっかけです。プンペンのクリニックで働く森本さんが講演をされ、カンボジアの医療現場の写真を参照しながら具体的で楽しいお話がありました。私は2015年に小口先生の看護英語コミュニケーション講座を受講しており、チャンスがあれば海外で働きたいと考えていましたので、実際に現場で働く看護師の方のお話を聞き、とても興味を持ちました。またカンボジアに対してのイメージや医療について、私が考えているカンボジアとは相違があると感じましたので、まずは現地に行ってその実際をみるのがベストだと思いました。