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【Nursing English in Action】Chapter 4 病歴と生活習慣:アメリカのアレルギー事情

日本のアレルギー

日本のアレルギー

今や日本では国民病とも言われるアレルギー。何もアレルギーを持っていない人の方が珍しいのではないでしょうか。

花粉症が騒がれる春先。天気予報には花粉予報も入れられ、どれだけ花粉をカットできるかを競い合うマスク商品や花粉が目に入らないようにするゴーグルのような眼鏡も店頭に並びます。洗濯ルーティンも変えたりしないといけない人も多いと思います。

花粉症がアメリカで存在しないわけではないのですが、日本のように季節的にブームになるといった光景は見られません。以前のコラムにも書きましたが、日本では当たり前の「マスク文化」はアメリカには存在しません。

花粉症を英語にするとpollen allergy、hay feverになります。もちろん、そのように言って通じないわけではないですが、花粉症のような季節性のアレルギーのことを一般的にseasonal allergyと言います。seasonal allergyを持っている人はかなりいるとは思うのですが、日本の花粉症の時期のようには騒がれません。

アメリカのアレルギー

では、どのようなアレルギーの問題が深刻かと言いますと、食物アレルギー、しかもダントツで話題になるのがピーナツアレルギーです。

アメリカのアレルギー

アメリカでは人気のpeanut butter and jelly (PB&J)sandwich(ピーナツバターとジェリーのサンドイッチ)ですが、これが学校でのランチバトルにつながることがあります。基本的にアメリカの学校には「給食」制度はなく、カフェテリアでお昼ご飯を購入するか、お弁当を持参します。ピーナツアレルギーの生徒が多い学校では、学校にピーナツ商品の持ち込みを禁止するところもあります。

以前にどこかで読んだ記事に、保護者がこのような学校のポリシーに怒りを抱き、「うちの子はPB&Jしか食べないのよ。この子の権利は主張できないのか。」という内容がありました。少しびっくりしてしまう発言かもしれないですが、このようなバトルは起こりうる話のようです。

また、「ピーナツ禁止」は厳しすぎるとみて、ピーナツを完全禁止にしない代わりにランチルムの一つのテーブルは「ピーナツ禁止」として、そこをピーナツアレルギーの生徒たち専用のテーブルにするという学校もあります。ここでもまた親が「それではうちの子は友達と一緒にランチができないじゃない。」と議論になることもあるようです。バランスが難しい問題ですよね。

ピーナツアレルギー

ピーナツアレルギーで怖いのがアナフィラキシーですが、本人に処方されるエピペンに加えて、学校などでは誰でも使用できるエピペンを保管しておくことができます。これは今では殆どの州で行われているポリシーです。

「学校などでは」と言いましたが、学校以外でもスポーツ・レクリエーションセンターや遊園地、映画館など大衆が集まるところにもいざという時のエピペンを保管できる法律がある州が増えてきているようです。このように、アレルギーというトピックをひとつとっても国によって焦点を当てるところがかなり違うことがわかると思います。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。

Nursing English in Action

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