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【Nursing English in Action】Chapter7 バイタルサイン:DINAMAPでバイタルサインチェック

看護師にとってバイタルサインチェックは必要不可欠な業務です。看護のさまざまな場面で「最初に」登場してきます。患者さんが病棟に到着して「まず」やらないといけないのがバイタルサインチェック。シフトの始めにも「まず」バイタルチェック。患者さんの容態が変わった時も「まず」バイタルサインを確認します。看護師の日課から切り離せないバイタルサインですが、今回はこのバイタルサインを測定する機械についてお話します。

DINAMAPでバイタルサインチェック

看護学校では血圧は聴診器と血圧計を使って測る練習をしますが、実際に現場に行くと、バイタルサインはすべてなんらかの機械を使って測るのが一般的です。日本の医療現場でもそうだと思います。バイタルサインを測る機械には一般的にDINAMAP(Device for Indirect Non-invasive Mean Arterial Pressure – 間接的、非侵襲的平均動脈血圧測定器の略称ということのようです。私も実はこの事は知りませんでした。DINAMAPは商品名だと思っていました…)が使われています。バイタルサインの項目である体温、血圧、脈、そして同時に血中酸素濃度を測ることができる機械にタイヤがついて簡単に移動できるものです。この機械は同じ病棟に数台しかなく、そのシフトで働いている看護師の人数分はないので、シフト始めに受け持ち患者さんのバイタルを取る際に「DINAMAP確保術」を発揮しないといけません。早い人はさっさと引きつぎのレポートを終わらせ、DINAMAPを見つけ、バイタルチェックに取り掛かります。中には、レポートの前に使いたいDINAMAPを見つけ、どこかに隠しておくというちょっとずるい手を使う看護師もいました。

DINAMAPでバイタルサインチェック

日勤ではバイタルチェックは看護助手が担う業務だったため、看護師はそこまでこの点で苦労はなかったようですが、夜勤のシフトは看護助手がおらず、夜勤で働いていた私はいつも早めに病棟に入り、DINAMAPのある場所に目をつけておいて、レポートの時間に余計な時間がかからないように自分でできるだけ情報集めをするようにしていました。最悪なのは他の病棟に勤務した時で、その病棟の器具の保管場所がわからず大変なシフトスタートになってしまったこともありました。

DINAMAP使用時のマナーは(特に使用率の高いシフト始めは)受け持ち患者のバイタルだけを取り、終わったら待っている人に渡す、というものですが、ひとつのDINAMAPを独占し、受け持ち患者のバイタルサインだけでなく、ついでに一緒に他のアセスメントもやっていく看護師もおり、「自分勝手だな〜」と思いながら「待っているアピール」をする時もありました。こんな簡単な業務に対する必死な思いは今思い返すと笑えてきます。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。

Nursing English in Action

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