TOPEC看護英語試験は、基本的な看護業務を英語で運用できる能力を測定する試験として、看護師・看護学生、その他医療従事者の皆様に受験していただいています。
第10回TOPEC看護英語試験において、優秀な成績で合格された現役看護学生、名古屋医専 実践看護学科2年生 石下大輔さんにお話を伺いました。
石下さん: 5歳から14歳まで父の仕事の関係で中国(上海・青島)にいました。小学校6年生までは日本人学校に通っていましたが、6年生から中学2年生まではアメリカンスクールに通学しました。このような環境から、語学に自然と興味が湧き、特にアメリカンスクールに通うようになってからは、英語を本格的に話すようになりました。
帰国後も、英語を中心に学べる高校、大学、と進みました。家族の中でも会話が英語、という時もあります。英語の検定試験もいくつか受けています。
石下さん: 元々、大学でアジア諸国の国際問題に関して様々な視点から学んでいました。4年生の就活の時に、コロナ禍だったこともあり、苦労したのですが、その時にたまたま図書館で手に取った本が日野原重明先生の『生き方上手』でした。本の中のことば全てに感銘を受けたのですが、特に「健康とは数値に安心するのではなく、自分が健康だと感じること」という言葉が印象的で、「人々の健康に携わる仕事がしたい」と思うようになりました。親戚に看護師がいて、医療の世界が身近だったこともあり、大学卒業と同時に、名古屋医専に入学しました。
名古屋医専は、社会人経験がある人から高校を卒業して現役で入ってくる人まで様々な年代がいますし、教師と学生の距離がとても近く、疑問点をすぐに解決できるところがとても良いと思っています。
石下さん: お話しました通り、語学に興味がありましたので、Instagramを活用して医療英語を学習していたのですが、そこで、看護の分野で自分の英語力を測ることができる試験があることを知り、受験しました。
各セクションの試験時間は自分としてはちょうど良いと感じました。グラマーやボキャブラリーのセクションは、1年生の時の英語の授業や受験勉強で覚えたことの復習になりました。ライティングセクションは、スペルを書くことに驚きましたが、自分のスペルがあやふやであることに気づかされました。リスニングセクションの音声スピードは、速くもなく遅くもなく普通に聞き取れるスピードだったと思います。
石下さん:看護の授業で日本語で学習したことや、実習で見た入院環境を英語で復習できたように思います。病名も、英語ではこう言うのだな、と、学習しているうちに楽しくなりました。単語も、これが出てきたら(例:hemat)血液のことだなと、理解が進むほどに興味が湧いて、とても楽しかったです。
個人的に一番実践的だと感じたのは、チャプター6の車いす移乗でした。ちょうど、看護の授業で車いす移乗を学習した後だったので、本当に英語で復習できた感じです。
石下さん: テキストの各チャプターのライティング問題を活用していました。まず、ルーズリーフに、空欄に当てはまる単語だけではなく、全文を書いて覚え、その後、自分でテストを行いました。そして、覚えたものをテキストの空欄に直接オレンジのペンで書き込み、通学時に電車の中でそれを赤シートで隠して学習する、という方法です。看護の勉強で忙しくなってしまったので、隙間時間でテキストだけ見れば試験対策になるように工夫しました。
石下さん: 医療英語の学習はInstagramを隙間時間に活用しています。
英語学習としては、参考書を利用したり、アプリはBBCニュースやTEDなどを活用しています。常に英語に触れる環境を作っています。
石下さん: 仕事仲間や患者さんから信頼される看護師になりたいです。卒業後は小児科で働きたいと考えています。
そして、日本で経験を積み、将来は発展途上国の国際協力や医療人道援助団体の一員として、医療過疎地で看護を行っていく際に英語を活かしていきたいです。海外で暮らした経験から、価値観にとらわれない考え方は身についていると思うので、活かしていきたいですね。
石下さん: TOPEC看護英語試験を受験すると、看護の授業で学習したことの復習にもなると思います。英語の検定試験は他にもありますが、看護の分野での英語力を測る試験はTOPEC看護英語試験だと思います。テキストをしっかり読み解き、自分なりに理解することで良い点数を取れると思います。私自身、受験して良かったと思っています。受験する学生の皆さん、頑張ってください。
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石下さんは、幼少期に中国に在留。その間にアメリカンスクールに通学。帰国後も英語資格の取得や、家族の中でも英語を話すなど、常に英語力の維持に努めています。