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【海外の看護現場から】「TKO」「KVO」 点滴のあれこれ

 以前に、アメリカでは入院している患者さんは大抵の場合は点滴による薬剤投与があり、その必要がなくなると「即退院になる」というようなお話をしました。ということで今回は”IV”にまつわるいろいろなお話を紹介します。


まず、病棟に入ってくる患者さんでEmergency Departmentから来る場合は大抵の場合、静脈路は確保されています。ですが、Emergency Departmentではポンプなしで点滴落としますが、病棟に上がってくると必ずポンプを通すので、チュービングを変えないといけません。そして入院オーダーには水分や電解質補給のための輸液や抗生剤などが書かれていることが多いので薬局から薬剤が上がって来次第、投与を始めます。

IVラインの管理は結構頭を使う作業で、患者さんのオーダーによっては色んな種類の抗生剤、輸血や化学療法が同時に必要だったりして、ひとつのラインだけでは足りず、また違う場所に静脈路の確保をしないといけなかったりします。中には一緒に混ぜてもいいもの、いけないものを見極めてどのラインにどのタイミングで入れるか判断します。

水分補給の必要がないときは”TKO” または”KVO”というオーダーがされたり、”saline lock”と書かれることがあります。TKOは”to keep open”で、KVOは “keep vein open”の略語で、25ml/hrでラインをキープすることです。Saline lockはロックでわかるかもしれませんが、生理食塩水でロックすることです。基本的にsaline lockというオーダーがある場合は毎日静注の薬がなくてもロックの状態をキープしておくということです。一回挿入されたサーフロは一般的に96時間という期限があるので、4日ごとに場所を変えないといけません。何かが起こって静注で薬剤の投与が必要なときにすぐにアクセスがあるようにしています。

“D/C IV” は”discontinue IV”の略で、そこで初めてIVアクセスのない状態でいい、という医師のオーダーになります。ですが、大抵の場合、これは退院オーダーが出るときに一緒に書かれるものなので、それまではラインは入院中はキープするのが一般的です。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。