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ナースの就職活動

 今回はアメリカでナースの就職活動について紹介します。日本では◯◯病院で看護師◯名を募集している、といった感じだと思います。アメリカ(カリフォルニアの場合と言ったほうがいいのかもしれませんが)では◯◯病院の◯◯科のどのシフト(日勤・準夜勤・夜勤)で看護師を募集している、といった感じになります。ですので、応募した段階で配属される科が決まっているというわけです。その科で雇われるということなので、後になって他の科に異動させられるということは(その科がなくなり、他の科に吸収されてしまうといった特殊な場合でない限りは)ありません。面接も、私の働いていた病院ではまず人事の人と電話で面接がありましたが、その後にメインとなる面接を応募した科のNurse Managerとすることが基本的な流れでした。


新卒の場合は”New Grad Program”というプログラムを探して応募します。日本では新卒は4月から一斉に始めるのだと思うのですが、アメリカの場合、卒業の時期が人によっては違います。5・6月頃に終わる人もいれば12月に終わる人もいます。そして卒業してからNCLEX(国家試験)を受けるのでこれも人によって資格を取得するタイミングが違います。看護学校があまりにハードなので卒業したらまず旅行にでも行って一息ついてから国家試験を受ける人もいます。

私の場合は5月の下旬に卒業をし、その後2週間ほど国家試験対策の短期講習を受けてから6月の中旬頃にNCLEXを受けました。卒業前から就職先は決まっていたのですが、免許取得が条件でNew Grad Programが7月の上旬から始まるということになっていました。その当時はまだ病院での新卒の受け入れが結構あったので、他の多くの新卒ナースと「同期」で入れたのですが、その時期あたりから新卒の需要が減ったため、年々新卒が病院で仕事を探すのが難しくなっていきました。老人ホームのようなところでまず2年間ほど経験を積んでから病院の求人に応募するという傾向が目立つようになっていました。現在では「ひと昔前」ほど新卒として病院勤務にありつくのは難しくないのかもしれませんが、「さらにひと昔」のように免許を取得したら当たり前のように病院勤務になるという状況ではないようです。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。

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