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【私の英語学習法】 英字新聞を楽しく読もう!

私が行った英語学習法として、これまでにラジオ英会話(リスニング)、ジャーナル・ライティング(ライティング)、映画(リスニング)などを紹介してきました。今回はリーディング力アップに役立った学習法をご紹介します。

日本では中学・高校の英語の授業で読解や文法をみっちりやるので、他国と比べてリーディング力は高めだと思います。しかし、私が就職後に英会話クラスに通い始めたとき、課題で出た英字新聞がとても難解で、ここまで読めないものかあ・・と大きなショックを受けました。投書欄などはわかりやすいのですが、一般的な記事の場合、見たことのない単語や専門用語ばかりで、ほとんど辞書で調べなければならず、嫌気がさすこともしばしばありました。いま考えると、英字新聞のレベルが、当時の自分の英語力より高すぎたのだと思います。

それでもある程度新聞を読めるようになりたいと思い、いろいろな英字新聞を試し読みしました。すると、日本の新聞社が発行する初級~中級レベルの英字新聞がいくつかあることがわかり、その中で自分のレベルに合った新聞を購読することにしました。

私が選んだのは、某新聞社が毎週日曜日に発行する週刊英和新聞で、コンビニや駅の売店で購入できました。コンパクトにわかりやすい英語で書かれており、難しい単語・表現の解説や、記事によっては全和訳も併記されているので、初心者でもさらっと読み進めることができます。内容も国内外のニュースのほか、スポーツ、文化、芸能、漫画、実際に使える簡単な英会話など多岐にわたっていて、イラストや写真も多いので、楽しく読んで学ぶことができました。

私はこの新聞を毎週読みましたが、紙面も少なく平易な英語で書かれているとはいえ、全ページを攻略するのは厳しいものがありました。そこで初めのうちは、興味のある記事だけを選んで、読み解いたり単語を覚えたりしました。そして読むのに慣れてきたら、不得手な分野の記事も読んで、少しずつ語彙を増やしました。

こういった簡単な英字新聞にも医療関連の記事が時々載っており、現場で使える英語や、海外の医療事情の参考にもなります。

最近では、例えば「Russians drinking less, living longer/ロシアで飲酒量が減少、寿命が伸びる」という記事がありました*。その記事では、世界保健機関(WHO)の発表によると、ロシアはもともと飲酒量の多い国で、1990年代の男性の平均寿命は57歳だったが、近年のアルコール消費量の急減に伴い、68歳まで伸びた、という内容が紹介されていました。「飲酒量の減少」は、見出しのように「drinking less」と言ったり、もう少し専門的に「reduction in alcohol consumption」と言うことができます。

こうした英字新聞のホームページでは、デジタル版を読んだり、記事を英語で読み上げた音声コンテンツを聴くことができ、スマホやタブレットを使っていつでもどこでも手軽に勉強できるようになっています。

もしも海外で勉強したい、または働きたいと思ったら、TOEFLなどの英語試験で一定の基準を満たすことが必要になり、そういった試験には海外の時事問題が多く取り入れられています。自分のレベルに合った英語ニュースから始めて、徐々にレベルアップを目指せば、無理なく英文記事に慣れ、リーディング力を上げていくことができると思います。

英字新聞に限らず、いまはアプリなどたくさんのツールがありますので、自分が興味を持って続けられそうな読み物を見つけてみてはいかがでしょうか。

*出典:朝日ウィークリー2019年10月20日号

ブログ執筆者

久々宇 悦子(カナダ看護師、日本看護師・保健師)

日本で看護大学卒業後、国内で病棟勤務を経てカナダ渡航。独学でカナダ看護師試験(Canadian RN Exam)に合格、看護師免許取得。就労ビザ取得後、トロント市内の地域基幹病院に入職し、外傷・脳神経外科ICUにて看護師として2年間勤務。帰国後、 看護職能団体にて看護労働や学会事業等に従事。

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