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看護師のための現場で使える英会話 ワンポイントレッスン【指示表現をマスターしよう】

【指示表現をマスターしよう】

大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、検査中に患者が「動く」検査の一つかもしれません。レントゲン撮影やCT検査などでは、患者は出来るだけ動かないようにと指示されますが、大腸カメラでは、出来るだけ苦痛を減らしつつスムースにカメラを進めるために、腸の走行に沿って体の向きを変えていく必要があります。

検査開始時は、患者は左側臥位で、膝は抱えるように曲げた状態です。途中、S状結腸から下行結腸へとつながる部位くらいで、膝を立てた仰臥位になります。そのままでほぼ盲腸まで達するのですが、時には膝を曲げた右側臥位になってもらうこともあります。盲腸まで達し、実際の観察が始まる時には再度仰臥位になっており、最後には開始時と同じ左側臥位の姿勢で終わります。

このように、検査中に患者に動いてもらうことが多いので、適切な声かけがとても大事です。言うまでもなく、カメラを操る医師との呼吸も大事ですが、体位の交換のみならず、呼吸の仕方なども含めた適切な声かけは、患者の苦痛を軽減させ、安心感をもたらすことにつながります。

一般的な検査や処置などで使われる患者への指示表現はたくさんありますが、代表的なものには、

Please lie on your right/left side on this examination table.
「この診察台に右側臥位/左側臥位(で横)になってください。」

Please keep still.
「じっとしていてください。」

Please sit up slowly.
「ゆっくり起き上がってください。」

などがありますね。

文の構造としては単純な命令形ですが、Pleaseから始めることで丁寧さを表わしています。この他にも様々な表現がありますが、何かを指示する際は、意図をしっかり理解してもらうために、あえて単純な文を使うのも一つの方法ですね。

大腸カメラの際に、よく耳にした検査中の患者への声かけの一つは、「おなかに力を入れないでください」でした。緊張もあるので、どうしてもおなかに力を入れてしまう患者は多いですよね。

この場合の声かけ表現には、例えば、

Please don’t tighten your abdomen.
「おなかに力を入れないでください。」

があります。

abdomenは「腹部」で、tightenは「堅くしめる、締め付ける」という意味の動詞です。力を入れて「腹部」を「締めつけ」ないでくださいということですね。覚えておくと便利な表現です。

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