ねらい:医療施設での外国人患者への苦手意識を払拭し、円滑なケアを実施するための英語コミュニケーションが図れることを目指す
2019年11月29日、埼玉県看護協会にて「看護職のための現場で役立つ英会話Ⅰ」が行われ、定員80名のところ多くの方にお申込みいただき、キャンセル待ちでご参加いただけない方もいらっしゃいました。受講生は病院、診療所で働く看護師の方々が多く、助産師や保健師の方も参加されていました。東京オリンピック・パラリンピックを控え、外国人患者の対応に向けてしっかり準備をしたい、という皆さんの強い意欲が伝わってきました。
研修前半では、まず挨拶・自己紹介・患者の名前や生年月日の聞き取りの表現を学習し、その後お互いにロールプレイを行いました。名前をアルファベットで綴る際に相手にしっかりと伝える言い方を学び、また、月日や年の言い方を実際に書くことで「言えても書けない」単語や、綴りを忘れてしまっている単語を確認します。ロールプレイでは、それぞれが看護師役・患者役を交替に行いながら、しっかりと相手の名前と生年月日を聞き取る練習をします。その後、住所・電話番号・緊急連絡先を聞き取るやり取りの表現を学び、こちらも実際にロールプレイで何人かから情報を聞き取る練習を行いました。
何回も繰り返すことにより、英語の表現がだんだんとスムースに出るようになっていきます。はじめは静かだった研修室内も、次第に皆さんの声が大きくなり、積極的に次々と相手を替えてロールプレイを楽しそうに行い、どんどんにぎやかになっていきました。
研修後半は、まずグループに分かれ、体の部位の英単語や時間に関する表現のゲームを行いました。和気藹々とした中にも「こうじゃない?」と真剣に話し合う様子が見られました。時間の表現は「あれ?違ったっけ?」と自信が無い方もいらっしゃいましたが、解答を確認することで何となくおぼろげだった記憶を呼び起こし、しっかり定着させることができたと思います。
次に、現病歴聴取の際の英語表現を学びます。主訴、発症時期、随伴症状の訊き方、及び患者サイドの答え方を学習しました。症状の表現は○×ゲームで楽しく学ぶことができました。
質問と答え方をしっかり学んだ後、看護師役・患者役両方のロールプレイに挑戦です。前半のロールプレイと同様に、2人以上から主訴・発症時期・随伴症状の情報を聴取しました。
最後に、バイタルサイン測定時に使う表現を学び、血圧測定の真似をしながらロールプレイを行いました。日本語では意識せず言葉にしていることも、英語で、しかも手技を行いながらとなると、なかなか難しいものがありますが、皆さん今日1日頑張って英語を話す練習をしてきたので、スムースに伝えられている方が多かったように感じました。
5時間という長い時間の研修、ロールプレイの声も最初は遠慮がちに、中間部では少し慣れてきて声も大きくなり、最後は少しお疲れの声になっていましたが、「英語を話す自分に慣れる」ことができたのではないか、と思います。
受講生の皆様からは、「とても楽しかった。」というご感想を複数いただきました。また、少し難しかったというご意見や、もっともっと実践的な会話を学びたい!という意欲的なご意見もいただいております。
来年1月22日には「看護職のための現場で役立つ英会話Ⅱ」が実施されます。
また、埼玉の皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
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