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【海外の看護現場から】患者さんの「シッター」とは?

 みなさんは「シッター」と聞いて何を思い浮かべますか。まず思いつくのは「ベビーシッター」ではないでしょうか。近年日本でもベビーシッターを雇う家庭も珍しくないのではないかと思います。これは赤ちゃんや小さい子供の面倒を見てくれる人ですよね。さて今回ここでお話しをします「シッター」はアメリカの病院内で使われる「シッター」のことで、患者さんを一対一でケアをする役割を果たす人のことを言います。この役を務めるのは大抵看護助手の方で、普段は何名かの患者さんのケアをするのですが、必要に応じて一人の患者さんの「お世話役」になります。


シッターが付く条件としては、患者さんが錯乱状態で無意識に点滴やその他色々な管などを抜いてしまいそうだったり、身体が弱っているため安全に歩けないのに立ち上がろうとしてしまったり、自殺念慮がある患者さんだったりと、さまざまな理由が上がります。その必要性は看護師が見極め、医師にオーダーしてもらいます。(法律的に自殺念慮があるとみなされた患者さんは自動的についていたと思います。)

シッターと言いましても看護助手さんなので食事やシャワーを始め、患者さんの身の回りのお世話をしてくれるので看護師としては患者さんの安全面だけでなくケアの役割も果たしてくれるので大助かりです。ですがこれだけのケアを提供するのにやはり人件費の負担になるということはおわかりだと思います。

そこで、最近ではこのシッターにかかる人件費の削減案なのだと思うのですが、遠隔シッターシステムが導入されている病院があるようです。これはアメリカで働くナースの友人の病院であるもののようです。車輪のついたポールの上につけられたビデオカメラを患者さんの部屋に持って行き、システムを作動させると、遠隔でモニター越しに監視しているスタッフがいて、何か患者さんに動きがあると、直接看護師に電話が行くようになっているということでした。ただ、この方法だとやはり間に一手間(電話連絡)が入るため、急いで患者さんの部屋に行くともう遅すぎたりすることもあるとか。患者さんの安全を考えるとやはり人間のシッターに代わるものはないのではないでしょうか。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。