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オリンピックコラム#2:外傷

外傷

近年東京の街を歩いていると「本当に外国人が増えたなあ」と感じます。オリンピック開催中はさらに街に外国人が増え、オリンピックのボランティアをされる方、開催会場近くの病院やクリニックで勤務されている方は、外国人の患者さんと出会う機会も増えることでしょう。看護師として勤務中ではなくても、街を歩いていて怪我をした外国人に遭遇したら助けてあげられるでしょうか。

今回のオリンピックコラムは「外傷」にまつわる英単語・英語表現をご紹介します。

まず、「転んで怪我をした」という状況を思い浮かべてください。日本語でも色々な表現があるように、英語にも色々あります。

「転んで怪我をしました。」の英語表現は、”I fell down and hurt myself.”になります。fall downは「転ぶ」という意味の一般的な表現ですが、「転げ落ちる」という意味でも使われます。

例)I fell down the stairs. (階段を転げ落ちました。)

また、tripという単語は「(つまずいて)転ぶ」という意味でも使うことができます。trip over~で「~につまずく」というように使います。同じように、 stumble という単語にもつまずくという意味があります。

どのようにして転んだのかという説明を聞き取ることも大切です。

pushed/pulled または hit などの単語を聞き取ることができれば、「押された / 引っ張られた」または「あたった・ぶつかった」と想像がつくかもしれません。「押された」という意味の単語には shoved もあります。

例)I was shoved by a group of people walking by. (横を歩いていたグループの人たちに押された。)

「引っ張る」という単語には yank があります。どちらかというと「思いっきり引っ張る」という表現になります。

例)He grabbed my arm and yanked it. (彼は私の腕を掴み、思いっきり引っ張った。)

また、「ぶつかる・ぶつける」という単語で bang があります。こちらも「思いっきり」という要素が入ります。

例)I banged my knee into the chair.(膝を思いっきり椅子にぶつけた。)

怪我をした結果で生じた傷にも色々な表現があります。

切り傷の総称で一般的に広く使われている単語は “cut” です。正式名称は abrasion と言います。これは医学用語的にも使われますが、一般人でも子供でなければわかる単語です。cut 以外によく使われるのは scratch や scrape です。scratch は引っ掻き傷で、scrape は擦り傷になります。cut で表現しきれない、先の尖った物によってできた長く深い傷のことはgash と言います。正式名称はlaceration で、こちらも abrasion と同様、医学用語的に使われますが一般人もわかる単語です。

切り傷はその後かさぶたになり、消えるか傷跡になりますね。そちらの単語も紹介します。かさぶたは scab で、傷跡は scar といいます。かさぶたを繰り返し剥がしてしまう人には “If you keep picking at your scab, you might get a scar there.” (かさぶたを剥がしてばかりいると跡が残るかもよ。)と注意しないといけないかもしれません。

今回は「転んで怪我をした」という状況に出てくる単語・表現をご紹介しました。

軽度な切り傷では医療機関を訪れることはないかもしれませんが、オリンピック中に救護隊のようなボランティアをされる方には参考にしていただけるのではないでしょうか。日常でも使える表現なので、是非活用してみてください!



ブログ執筆者

橋本実和(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。

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