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【海外の看護現場から】いつでも面会可能なアメリカの病院

 日本の病院では指定時間にばらつきはあるものの、基本的には面会時間というものが存在すると思います。アメリカでも面会時間を設ける病院は多くあるとも思うのですが、少なくとも私が働いていた病院では、患者さんの状態によっては(特にICUなどにいるときは)面会を制限することもあったようなのですが、一般病棟では面会時間というものがありませんでした。これは「面会ができない」ということではなく、「面会はいつでも良い」ということです。患者さんの家族や友人が側にいたほうが回復が早くなるであろうという考えからだったようです。納得いくような理由でもあるのですが、これは夜勤スタッフとしては対応に困ることも時にありました。


もちろん患者さんのご家族にいていただいた方が常に患者さんの容態をみていただける、または緊急時にすぐに連絡が取れる、ということで助かることもありますが、患者さんの面会者が「泊まる」ときにどこで寝てもらうか、ということが問題でした。個室の場合はその病室にもう一台(折りたたみの)ベッドを入れて同じ部屋で寝てもらう、ということが一般的でした。それでも患者さんのベッドの真横にピタッとつけて寝ているときもあり、シフト始めに見回りをしたときにベッドの位置を調整しなければいけなかったり、ということもありました。ときには同じベッドで寝ていたりすることもありました。これは患者さんの安全上良くない、又患者さんのケアをする妨げになってしまうので「申し訳ないのですが、別に寝るところを確保します。」と説明し、他の場所を探す必要がありました。

病室を他の患者さんとシェアしている場合は、同性の面会者なら椅子に座ったまま患者さんの横で寝ていただく、ということもあったり、デイルームにあるソファーで寝ていただいたりしていました。デイルームの一部は物置になっていて、体重計などを夜中に取りにデイルームに入ったら面会者の人がソファーで寝ていて「ぎょっ」とすることは結構ありました。

ブログ執筆者

橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー

アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。

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