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それでは体温計の使い分けはどうしているかといいますと、持ち歩きの機械の場合は「口腔温用」と「腋窩温用」で別々にしてあり、更に患者間で使う場合は使い捨てのプラスチックのカバーを使います。また、患者さん一人一人に専用の体温計を用意したり、一回使用で使い捨てのTempaDotという商品を使っているところもあります。
外国人患者さんの対応をするときにこの点を気にかけながら、患者さんが、渡された体温計を口に持って行きそうになったら、“Please put it under your arm.” と親切に教えてあげましょう!
橋本実和
(米国・日本看護師、米国看護学士)
IPEC看護英語教育アドバイザー
アメリカ・カリフォルニア州のCommunity Collegeで看護教育を経てAssociate Degree in Nursing(ADN)を取得。NCLEX-RN合格後、バークレー市内の病院のがん・血液科病棟にて病棟ナースとして5年間従事。その間にカリフォルニア州立大学にて看護学士を取得。帰国後、IPEC看護英語専任教師として活躍しながら、日本の看護師免許を取得。現在はインターナショナルスクールのスクールナースとして働きながら、IPEC看護英語教育アドバイザーを務める。
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今日はバイタルサインにまつわるワンポイントレッスンです。
皆さんは、医療機関で「体温を測りましょうね、」と体温計を渡された時、何も考えずに脇の下に入れますよね?これが実は万国共通の習慣ではない、ということをご存知ですか?多くの国・地域では口腔温を測る方が一般的なのです。例えばアメリカでは医療現場でも家庭でも、体温は口に体温計をはさんで測ることが当たり前です。アメリカ映画、またはテレビ番組などで見かけたことはないでしょうか?医療現場でも(一般的なクリニック、一般病棟などでは)意識があり、口に体温計を入れても問題のない患者さんの場合は迷いなく口腔で体温を測定します。意識がない、または口の中に体温計をいれることができない(もしくは入れても舌下の位置で保てない、唇を密閉することのできない)患者さんは腋窩温を測ることもあります。その場合は記録には“axillary temp”(腋窩温)と表記します。口腔温がスタンダードなので、それ以外の方法で測ったときはドクターに報告する時にもその点を付け加えます。