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【第2回 看護英語ワークショップレポート】会話のパターンを覚えよう!
~熱中症の疑いがある外国人患者への対応~ 2017年6月25日開催 

2017年6月25日(日)に「第2回看護英語ワークショップ 会話のパターンを覚えよう!~熱中症の疑いがある外国人患者への対応~」を開催し、18名の方々(看護師16名、保健師1名、会社員1名)にご受講いただきました。 ワークショップは2部構成で、第一部は、IPECの看護英語専任教師であるマーガレット・レイ先生が「看護に活かす異文化理解~差のつく看護実践にむけて~」というテーマで講演し、第二部は、当協会看護英語教育担当の教師達による「ワークショップ~熱中症の疑いがある外国人患者への対応~」を行いました。

第一部:「看護に活かす異文化理解~差のつく看護実践に向けて~」

講演は「多文化の世界」という題目で、文化とは何か?いう難しいテーマを平易な英語で解説し、ご自身の文化背景について「メキシコ系アメリカ人が多く住むコロラド州南部で看護師のキャリアをスタートさせたことが大きく影響している」と語るところから始まりました。日本での患者としての体験も交え、とても興味深い内容でした。以下がその概要です

☆A Multicultural World (多文化の世界)☆

・現在日本には多くの国から観光客が訪れており、私たちが、彼らの文化を学び、患者として病院にやって来る外国人患者ひとりひとりに尊敬の念を持って接することがとても重要である。

・文化とは「どのように考え、何を信じ、どのようにコミュニケートするか」ということから形成され、国によって、相手との距離感、言語、宗教、罹りやすい疾患、そしてアイコンタクトの取り方などが違ってくる。これら「文化を特徴づけるもの」を通して違いを理解していく。

・文化的背景が違う患者と接する時に心がけたいこと
「L.E.A.R.N L:Listen(聴く)E:Explain(説明する)A: Acknowledge(認識する)R: Recommend(助言する)N:Notice(気づく)」
そして「自分が患者ならどのように接して欲しいか」を常に考える。

簡単に熱中症についての定義・語彙などを挟み、最後に先生は、「私はアメリカ、メキシコ系アメリカ、そして今、日本の文化を持っています。」と、茶目っけたっぷりに日傘をさしました。
受講生からは「文化の違いがいろいろな観点からわかった」「異文化理解の大切さがわかった」という感想をいただき、また複数の方から「英語を聴く良い機会だった」という言葉をいただきました。確かにネイティヴの英語を30分聴くというチャンスはなかなかありません。リスニングの良い練習にもなったと思います。

第二部:「ワークショップ~熱中症の疑いがある外国人患者への対応~」

熱中症の症状を持って来院した患者と看護師のやり取りを中心に、そこから派生する語彙・表現を学び、最後はひとりひとり自分のシナリオを作り、お互いに情報聴取や予防のために患者を指導する、というロールプレイを行いました。

前半は問診の場面。語彙・表現の解説の後、マーガレット先生の後について発音練習、ネイティヴではない英語(中国人)を聴き取る時間もあり、盛りだくさんです。

後半は熱中症予防のための指導の表現を学びます。基本のやり取りを聞いた後、予防のために「勧めること」と「避けること」の文章を作るというゲームをチーム対抗戦で行いました。皆さん話し合いながら、3分のタイムリミットよりも早くゲームを終えていました! ゲームで出てきた表現を復習しながらの解説があり、いよいよロールプレイです。 まず、学んだ語彙・フレーズを使って、問診から指導までオリジナルのシナリオを作り、その後、問診の場面と指導の場面に分けロールプレイを行いました。問診場面では質問と答えの両方を、また指導場面では順序立てて話をする良い練習ができたと思います。

レッスン終了後の感想

「具体的・実践的な内容で良かった。」「単語の発音が確認できた。」「これからの季節に活用できる。」「ロールプレイがとても良かった。」などのご感想をいただきました。
IPECでは、今後も看護師を始めとする医療従事者の方々に実践で使える英語を提供していきます。 7月23日(日)には学んだ英語を活かすための「看護英語 実践セミナー~外国人患者へ「英語で問診」を模擬体験~」を開催します。 ご参加をお待ちしております。

今後の予定

第3回看護英語ワークショップ
10月22日(日)13:00~「インフルエンザ罹患の疑いのある患者への対応」
※日程・内容は変更になる場合がありますので、詳細はホームページでご確認ください。

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