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カンボジアで活躍する看護師へのインタビュー& 教材を実際に使用しての感想 第5回

今井 茜(仮称) 看護師さん

「NGO活動では、自分が持っている医療知識や経験を活かしながら、新たに学ぶことも多い。」と語る今井さん。

簡単に看護師としての経歴を教えてください。
看護大学卒業後、小児専門病院のHCUで3年、保育園看護師として1年、都内総合病院の救命救急センター病棟で2年働き、6か月休職してカンボジアに来ました。
なぜ、カンボジアで看護師として働こうと思ったのですか?
6年前に初めてカンボジアに来た時に、日常生活での衛生環境の悪さにカルチャーショックを受けました。その後、看護師として経験を積んでから知識を活かして何か出来ないかと考えカンボジアに来ました。
カンボジアで看護師として、どのような仕事をしていますか?
NGOのボランティアスタッフとして働いています。
NGOの活動としては、日本から寄付された医療機器や救急車をカンボジアの医療施設に運んだり、病院の医療スタッフに対しワークショップを開催したり、貧困村や施設での健康診断や衛生支援などを行なっています。
看護師としては、現地病院に寄付された医療機器が適切に使用されているかの調査や、医療スタッフに対し、「緊急時の対応方法」などのワークショップを開いたり、貧困村や施設で、健診の補助やシラミ除去のシャンプーを実施しています。また、NGOの現地スタッフに対し、医療に関する講習会を開くなど幅広い活動を行っています。
仕事でのコミュニケーションは主に英語ですか?それとも日本語ですか?
NGOスタッフ(カンボジア人や欧米人)との日常会話は英語ですが、私自身、まだまだ英語に自信がなく、英語が話せる日本人スタッフに助けてもらう事も多々あります。また、資料作りは英語で行っています。ワークショップ参加者の英語のレベルによって、英語をそのまま使用したり、そこから現地語(クメール語)に翻訳したりと臨機応変に対応しています。
英語はどのようにして勉強しましたか?また、医療英語はどこかで学ばれましたか?
基本的には大学までの授業がベースになっています。後、カンボジアに来る前に独学で勉強しました。医療英語はカンボジアに来てから学び始めました。
カンボジアで働いていて、英語で苦労する事はありますか?
私自身、英語に耳が慣れていない事もありますが、カンボジア人が話す英語の単語の語尾が聞き取りにくく、何度も聞き直してしまう事があります。例えば「fast=ファースト」を「ファー」と発音したり 笑。
「Nursing English in Action」のテキストを使ってみての感想をお聞かせください。

1)全体の内容としては、初心者でも理解しやすい内容でした。 初めての単語も多く、暗記するのに必死になっています。

2)Listeningは、新しい単語が多く出て来るので、ネイティヴの発音を確認しな がら学習できるのはとても良かったです。1つずつの単語もゆっくりで聞き取りやすいですが、それぞれの単語の間隔がもう少しあいていていた方が途中で止めずに練習出来ると感じました。

3)Readingは、少し長めの文章だと苦手意識がまだありますが、ゆっくり時間をかければ理解できる様になりました。Readingの内容が医療に関係するものであり、医療知識も増えました。

4)Writingは、書き込みをすることで、例文の暗記や覚えた単語、曖昧な単語の確認が自分自身でできるので良かったです。

5)Speakingは、職場で時間のある時にカンボジア人スタッフとペアで練習しています。

また、現場でどんな場面で役に立っていますか?
実際に病院に視察や見学に行った際に、患者の情報を英語で聞く事も出来るようになりました。また、健診等でも現地のボランティア医師とも少しずつですが英語での会話が出来るようになりました。
今後、日本に帰国した際には、休職していた病院先でも現地滞在や旅行中の外国人患者も多数来院されるので、海外だけでなく日本でも使えると思います。
テキストにないもので、「もっと、こんな内容の教材があったら現場で役立つのでは?」という現場での声をお聞かせください。
救急外来(ER)における救急隊との電話対応方法などがありましたら、勉強してみたいです。
カンボジアで看護師として働いてみて、日本と比較して大きな違いなどありますか?
カンボジアの国立病院では、治療費の全てが前払いで行われており、必要な検査であってもお金がないから行えない、またお金がないから挿管はしても家族が交代でアンビューを押している状況などを目の当たりにして、日本の医療制度との違いを学びました。
カンボジアでは他の看護師との情報交換などの場はありますか?ない場合、そのような場があれば参加したいですか?
他のNGOで活動する日本人看護師とは地方での活動状況などを情報交換することもありますが、定期的に行う事はありません。時々集まって、食事をしながら活動報告をしています。
もし、カンボジアで働く看護師さん達と集まる場があれば、どのような情報を共有したいですか?
実際に働いている医療施設での看護師の職務内容について共有したいです。
最後に、これから看護師になる看護学生さんや海外で看護師として働いてみたいと思っている看護師さんに海外で働く事の魅力とは何かを一言お願いします。
国によって、看護師の立場や仕事内容にも違いがあります。また、日本で学び実践してきた患者や家族への接し方やアセスメントの仕方など、現場での看護師の役割の違いもあります。医療の違いや自分自身の身体に対する知識の無さ、命の考え方やお金の価値観など、今まで日本で常識と感じていたことがそうではない事を身をもって体験し良い意味で常識が崩れました。
自分が持っている医療知識や経験を活かしながらも、新たに学ぶことも多く、また海外の生活に入り命に関わることが出来るステキなチャンスだと私は思います。

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